現場仕事の夏バテ対策!建設業のプロが教える熱中症予防と体調管理術

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はじめに:夏の現場は戦場だ!自分と仲間を守るための必須知識


夏の太陽が照りつける建設現場。それは、私たち社会のインフラを創り、守るための大切な場所であると同時に、厳しい暑さとの戦いの場でもあります。毎年のように報道される熱中症のニュースは、決して他人事ではありません。

最高のパフォーマンスを発揮し、安全に一日を終えるためには、気合や根性だけでなく、正しい知識に基づいた「自己管理」と「仲間との協力」が不可欠です。この記事では、夏を乗り切るための具体的な熱中症・夏バテ対策について、準備から作業中、作業後のケアまで、プロの視点から徹底解説します。


1. なぜ現場仕事は熱中症のリスクが高いのか?

まず、なぜ建設現場が特に熱中症のリスクが高いのかを知っておきましょう。


直射日光と高温環境

炎天下での作業はもちろん、アスファルトやコンクリートの照り返し、風通しの悪い屋内作業など、体温が上がりやすい環境に長時間身を置くため。


高い湿度

湿度が高いと汗が蒸発しにくく、体温調節機能がうまく働きません。


身体活動

身体を動かすことで体内で熱が生産されます。


作業服と保護具

安全のためのヘルメットや長袖長ズボンの作業服、安全靴などは、熱がこもりやすい原因にもなります。


これらの要因が重なることで、知らず知らずのうちに体内の水分や塩分が失われ、熱中症を引き起こしてしまうのです。


2. 【作業前】今日一日を乗り切るための「仕込み」が勝負を分ける

一日の安全は、現場に着く前から始まっています。


質の良い睡眠を確保する

前日の睡眠不足は、翌日のパフォーマンス低下と熱中症のリスクを著しく高めます。寝苦しい夜はエアコンや扇風機を適切に使い、しっかりと体を休ませましょう。


朝食は必ず食べる

朝食は一日のエネルギー源。特に、汗で失われる塩分を補給するためにも、味噌汁や梅干しなどを食事に加えるのがおすすめです。パン食の方は、スープやハム・チーズなどを添えましょう。


最新の装備で身を守る


空調服®(ファン付き作業着)

今や夏の現場の必需品。衣服内で風を循環させ、汗の気化を促進し、体を冷やします。


コンプレッションウェア

汗を素早く吸収・発散させる速乾性の高いインナーは、べたつきを防ぎ快適性を保ちます。


ヘルメット用インナー・ネッククーラー

頭部や首筋を冷やすことで、体感温度を大きく下げることができます。



3. 【作業中】プロが実践する熱中症・夏バテ予防の鉄則

作業中の行動が、最も重要です。


水分補給の極意は「喉が渇く前に、こまめに」


  • 「喉が渇いた」と感じた時には、すでに体は水分不足の状態です。15~20分に一度など、時間を決めてこまめに水分を摂る習慣をつけましょう。
  • 水やお茶だけでなく、汗で失われる塩分やミネラルを補給できるスポーツドリンクや、症状が出始めたと感じたら経口補水液を飲むのが効果的です。


休憩は「罪悪感なく、積極的に」

  • 「自分だけ休むのは申し訳ない…」などと考えるのは禁物です。安全のため、1時間に10~15分程度の休憩を必ず取りましょう。
  • できるだけ日陰や冷房の効いた休憩所、車内などで体を休ませ、体温をリセットすることが大切です。濡れタオルで首や顔を冷やすのも効果的です。


仲間との「声かけ」でチームを守る

  • 熱中症は、自分では気づきにくいことがあります。「顔色が悪いぞ」「大丈夫か?」といった仲間同士の声かけが、お互いの命を守ります。少しでも様子がおかしいと感じたら、すぐに声をかけ、休憩を促しましょう。


4. もしや?熱中症のサインと、すぐやるべき応急処置

自分や仲間に以下のような初期症状が見られたら、すぐに対処が必要です。


初期症状

めまい、立ちくらみ、顔のほてり、筋肉痛、こむら返り、大量の発汗、頭痛、吐き気、倦怠感など。


応急処置

  1. すぐに涼しい場所へ避難させる(日陰、冷房の効いた室内など)。
  2. 衣服を緩め、体を冷やす(首筋、脇の下、足の付け根などを氷や濡れタオルで冷やす)。
  3. 水分と塩分を補給させる(スポーツドリンクや経口補水液が最適)。
  4. 【重要】呼びかけに反応がない、意識がおかしい、自力で水分補給ができない場合は、ためらわずに救急車(119番)を呼びましょう。


5. 【作業後】明日に疲れを残さないためのアフターケア

仕事が終わった後のケアも、翌日のパフォーマンスに繋がります。


ぬるめのシャワーや入浴

熱いお風呂は体力を消耗します。38~40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かるか、シャワーで汗を流し、体のほてりを鎮めましょう。


栄養バランスの取れた夕食

豚肉やうなぎなどに含まれるビタミンB1は疲労回復に効果的です。タンパク質やクエン酸(梅干し、レモンなど)も積極的に摂りましょう。


アルコールの過剰摂取は避ける

仕事終わりの一杯は格別ですが、アルコールには利尿作用があり、脱水症状を助長する可能性があります。飲む場合は、水も一緒に飲むなどの工夫をしましょう。


まとめ:自己管理とチームワークが、夏の現場を乗り切る最強の武器


夏の現場仕事における最大の敵は、暑さそのものではなく、「これくらい大丈夫だろう」という油断です。正しい知識に基づいた自己管理と、お互いを気遣うチームワークこそが、厳しい夏を安全に、そして健康に乗り切るための最強の武器となります。ご自身の、そして大切な仲間のために、今日からできる対策をぜひ実践してください。



この記事で紹介したような「働く人の安全と健康を第一に考えること」は、建設業界で働く上での基本であり、企業の重要な責任です。

もし、この記事を読んで「社員一人ひとりを大切にする会社で働きたい」「安全管理が徹底された環境で、専門技術を身につけたい」と少しでも感じていただけたなら、ぜひ一歩踏み出してみませんか?


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